2016年2月26日金曜日

もしもあのまま石橋内閣が続いていれば・・・

憂国 [ 三島由紀夫 ]
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須磨からは先日の夜、無事に帰ってきました。早くその話もしたいのですが、それはひとまず置いておくとして、今日は別のことを書きたいと思います。本日2月26日は1936年に2.26事件が起こった日として多くの人の記憶の中にあるところとなっていますが、先日2月25日もその後の日本に大きな影響を及ぼすある出来事があった日なのですね。1957年の昨日2月25日、石橋湛山の病気をきっかけとして石橋内閣は2ヶ月あまりの短い運営を終了。結果として前年の総裁選で次点だった岸信介が後を継ぐこととなり、かくして岸内閣が成立することとなるのです。

石橋湛山評論集 [ 石橋湛山 ]
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そしてその政権下の1960年に改定されたのが日米安保条約。もしもあのまま石橋内閣が続いていれば...日本は少し違う歩みを進めていたのかもしれません。石橋湛山の「病気」というのは脳梗塞なのですが、あまり重たいものではなかったようです。医者に2ヶ月の絶対安静を求められた石橋湛山は、潔く辞任を決意。その背後にはかつて記者時代、狙撃されて帝国議会に出席できなくなっていた浜口雄幸首相(当時)に退陣を迫る社説を書いていたこともあったようです。ジャーナリストとしての誇りを守るため、ということだったのかもしれません。

アメリカに潰された政治家たち [ 孫崎享 ]
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石橋湛山に関しては総裁選の勝利に際して、当時のアメリカ大統領であったアイゼンハワー(もちろんユダヤ人)が「狼狽した」との伝聞もあり、一部ではCIAが脳梗塞を惹起する薬か何かを盛ったのではないかと考えている人もいるようです。ただ、たしかに自主独立路線の政治家がその後何人も脳梗塞で倒れている(石橋湛山のほかにも田中角栄や小渕恵三が該当)のは不自然ですし、アメリカはたしかに生物兵器をさかんに開発してますから可能性としてゼロとは言えません。このあたりに関してはまた調査の必要がありそうです。ともあれ、東側諸国との関係融和を進めて自主独立路線で国を突き進めようとしていた気鋭の政治家はここで一旦退場(実はその後政界に復帰しており、日中国交回復の礎を作ったりしています)することとなり、CIAのエージェントにして安倍晋三の祖父でもある岸信介が後を継いだというのは不幸という他はないでしょう。



孫崎享さんあたりは岸信介を対米自立派と位置付けていて一定の評価をしているのですが、僕はどうもその辺には同意しかねるのです。(ま、能力的には岸信介と安倍晋三では雲泥の差どころではない差があるのは僕も認めるところですが...。)だいたいこの人は戦前何をやっていたのか。そして何故処刑を免れたのか。その辺りに関する考察を無くして岸信介を評価することは出来ないはずです。少なくとも僕の知る限りで孫崎さんはそこに触れないんですよね。

・満州アヘン人脈、売国のルーツ(リチャード・コシミズ)
https://www.youtube.com/watch?v=Kq5S1fY0G2w


もしあのとき石橋内閣が崩壊していなければ。おそらく石橋さんは中ソとの関係改善を進める一方で専門分野でもある経済のノウハウを活用して経済成長にも大きく寄与したことでしょう。アメリカとも彼なら渡り合えたに違いありません。いやはや惜しい政治家を無くしてしまったものです。しかもその後も同じ悲劇は何度も繰り返しています。人は言います。「だったらアメリカに恭順してしまおう」と。しかしそれでいいのでしょうか?いい筈がありません。先週のドル崩壊予告は外れたようですが、早かれ遅かれ米国経済の崩壊は現実となるでしょう。ではどうするか?当の石橋湛山が答えを教えてくれています。「私のような人間が後に続けば米国も諦めるだろう」と。そう、立ち向かい続けるしかないんですよ。では誰がそれを主導する?独立党か志士会でしょう。何せ最前線で戦ってるところですからね。今日はもう1本、記事を書きたいと思ってますのでしばしお待ちください。それでは一旦失礼します。

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