2011年11月7日月曜日

サイダー振ったらすっ飛ばしてよ

今日は9月21日リリースの新生フジファブリック初のアルバムとなる「STAR」のレビューを書きたいと思います。タイトルは、このアルバムに収録されている「Splash!!」という曲の歌詞からの抜粋です。志村さんの急逝が2年前のクリスマス・イブ,あの日のことは今も覚えています。未だ死んだことが信じられず、ひょっこり帰って来そうな気がしてならない今日この頃なのですが、残された3人によるアルバムが遂にリリースされました。

・3人体制によるフジファブリック(左から:金澤ダイスケ、山内総一郎、加藤慎一)

それにしても今回のアルバム、3人にとっては相当なプレッシャーだったと思います。志村さんが居ないのは分かっていても、どこかに志村正彦というアーティストの面影を探してしまう。そんなアルバムなのですが...これは間違いなく傑作です。山内さんのヴォーカルも結構良いんですよ。

~曲目~
1. Intro
タイトル通りアルバムの導入となる曲で、インストのみで歌詞はありません。どことなく‘宇宙’を感じます。そしてその流れのまま表題曲であるSTARへと繋がっていきます。

2. STAR
イントロから間髪入れずにこの曲へと流れ込みます。このあたりがまるでライブのような流れで、ちょっと気分が高揚しちゃいます。山内さんの爽快なヴォーカルによく映える1曲になってます。(きっと聴いてると「悩みなんか忘れちゃうよ」ですw)

3. スワン
軽快なテンションのままtrack3のこの曲へと移ります。導入部の金澤さんのキーボードが素敵です。オザケンっぽい歌詞の世界観にも注目(?)といったところでしょうかw?

4. ECHO
この曲にはちょっとウルッとくるものがありました。明らかにこれは残されたメンバーの志村さんへのメッセージでしょう。同時に3人の悲壮なまでの覚悟みたいなのも感じられるんです。

5. 理想型
独特なメロディーと歌詞,やっぱりこれはフジファブリックです。(因みにこの曲にはゼリーの海とか金の城といった不思議なワードが出てくるんですけど、ファンタジーとかRPGの世界観をイメージしたのでしょうかw)

6. Splash!!
イントロを聴いた瞬間にひっくり返りました。志村さんが居る!この変態的な楽曲はあの人に違いないです。声は山内さんだけど、フジファブリックにはちゃんと志村さんが居る。きっと3人の中に潜んでるんですよ。きっとこの先もずっと...そんなことを感じ取った1曲です。

7. アイランド
アコースティックのメロディに映える優しい曲。短いですが、どこか印象的で、聴いていて温かくなれそうな一曲です。 志村さんは「茜色の夕日」という不朽の名曲を残したのですが、フジファブリックはこれからもたくさんの名曲を作ってくれることでしょう...。

8. 君は炎天下
ラテンなイントロがクセになるこの曲は、きっと夏祭りの時とかに聴くと最高に盛り上がれそうです。ライブで聴けば何も言われなくても踊っちゃいそうなそんな曲。

9. アンダルシア
「サルバトーレってダリが呼びかけて」というカオスな歌詞から始まり、サビは「いっせいので輪になって ハイどうぞでもうね GET DOWN」と意味不明に続くこの曲は、全編に渡って遊び心たっぷりです。この辺も志村節を継承しているのでしょうか?何にせよ、フジファブリックの曲が相変わらずの中毒性でひと安心しましたよw

10. Drop
どことなくUKロックのような色合いを持ったバラード曲。(スパルタローカルズの「FLY」にちょっと雰囲気が似てるかな?)夜中寝る前なんかに聴きたくなるような優しい曲です。

11. パレード
タイトル通りの軽快で楽しい1曲で、これも歌詞といい山内さんの歌い方といい、何となくオザケンっぽさを感じます。(もしかしたら山内さんは小沢健二さんのファンなのかもとか思ってみたりw)

12. cosmos
明け方の情景を歌ったこの曲は、1曲目と同じく‘宇宙’を感じさせるイントロで始まります。始まりと終わり,アルバムのトータル感とかコンセプトみたいなのを印象付けている1曲だと思います。

~全体の感想~
このアルバムのコンセプトはやっぱり「宇宙」でしょう。フジファブリックが宇宙に何を投影したのかは分かりませんが、もしかしたら曖昧な未来とかどこかに居る志村さんへの想いみたいなのがあるのかな?と思うとちょっと胸が熱くなります。今月末からはツアーも始まるそうなのですが、チケットは早々とソールドアウトしたようで、僕は買えず仕舞です。まだまだ知名度の低いフジファブリックですが、ファンの一人として、少しでも多くの人に知ってほしいと思う今日この頃でした。きっとまたライブにも行きます。それでは今日はこの辺で失礼します,ジベリ!

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