2015年9月9日水曜日

無投票再選に拘った安倍晋三の愚

今月8日に告示され20日投開票が行われる予定だった自民党総裁選。当初は石破茂さんなどが出馬するのではないかとも言われてましたが、その石破さんは早々と出馬しないことを宣言下かと思えば、各派閥も候補者を立てないことを宣言。そんな中、唯一立候補を目指していた野田聖子さんですが、結局は推薦人20人が集まらずに断念という何とも呆気ない結末に。

・安倍首相「結果出し責任果たす」総裁選再選(NNN)
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20150908-00000029-nnn-pol

こうなった背景には自民党の派閥というものがもはや機能していないということの他にもう1点要因があるようです。それは首相官邸の切り崩し工作です。それに屈する方も屈する方ですが、何故安倍政権は無投票に拘ったのでしょう。今日はその辺について解説していきたいと思います。


1、実は死に体の安倍政権
もともと地方選では負けの多かった自民党ですが、最近ではそれに拍車がかかりつつあります。来週には山形市長選が控えてますが、これも自民の負けが濃厚との見方も出ています。象徴的なのは岩手県知事選でしょう。小沢さんの牙城を崩そうと、裏切り者の平野達男を引っ張り出してはみたものの、現職の達増拓也さんが野党統一候補となり、惨敗が濃厚と分かると敵前逃亡というテイタラク。

・自民党・夏の選挙で「敗北、敗北、敗北」の衝撃!(現代ビジネス)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45173

ここで更に負けるようなことがあれば、安保法制は元より、安倍政権の存続そのものを危ぶめるのであり、それはそのまま自民党への打撃を意味します。だから13日の山形市長選ではまた不正が行われる可能性が高いと思われます。しかし不正が難しいとされる地方選。かなり強引な手立てを行使することも考えられますし、そうなればどこかに証左が残るでしょう。そうした意味でも目が離せません。このような状況下で総裁選を実施し、負けることこそなかったにしても僅差に詰め寄られるなどすれば、たちまち安倍政権は崩壊の危機に面することも考えられます。だからこそ官邸サイドは切り崩しに躍起となり、結果として無投票再選という結果に結び付いたのだと推測します。


2、全国100万人デモの衝撃
危機は地方選挙での敗北だけではありません。もう1つの不安要素が件の反安保デモです。先日行われた8.30デモは国会前だけで12万人以上が参加したと言われる大規模なものとなりました。警察発表は3万人なんて言ってますけど、これを論破したのは我らが生活の党の烈士、多ヶ谷亮さんでした。




多ヶ谷さんは国会周辺の全5駅(※桜田門駅が回答を拒否したため、データは4駅分)にリサーチをかけ、でもに参加したと思われる人数を算出。すると驚きの事実が明らかとなったのです。

・4駅のデータ(たがや亮オフィシャルブログ)
http://ameblo.jp/ryotagaya/entry-12068580543.html

~以下、上記記事転載~
国会議事堂前駅
16日国会デモなし 改札出た人数 1.962人
23日国会デモあり 改札出た人数 5.485人
30日国会デモあり 改札出た人数 25.621人
※16日と23日の比率が永田町駅、霞ヶ関駅にも該当すると定義
以上から16日の人数は23日の人数の35%であると推測
16日と30日の差異:23.659人

永田町駅
16日国会デモなし 改札出た人数 なし国会前のデータ元に推測23日の35%相当3.395人
23日国会デモあり 改札出た人数 9.700人
30日国会デモあり 改札出た人数 23.430人
16日と30日の差異:20.035人

霞ヶ関
16日国会デモなし 改札出た人数 なし国会前のデータ元に推測23日の35%相当2.553人
23日国会デモあり 改札出た人数 7.296人
30日国会デモあり 改札出た人数 28.442人
16日と30日の差異:25.889人

溜池山王駅
16日国会デモなし 改札出た人数 7.060人
23日国会デモあり 改札出た人数 9.572人訂正9.597人
30日国会デモあり 改札出た人数 9.666人
16日と30日の差異;2.606人

プラス、雨の日要因
駅に問い合わせて職員に聞いたところ1割強が減る


以上合計の16日の日曜日と30日の日曜日の
増減人数は:+72.189人

これに雨の日要因を加味すると
16日合計の14.970人の1割強を2千人として。

72.189人+2.000人=74.189人
--------(転載はここまで)------------
記事にもあるように、この日近隣で大きなイベントはなかったため、この差異はデモの参加者と考えることが出来るでしょう。

・参加人数論争に結論 「8・30国会前デモ」は12万人だった(日刊ゲンダイ)
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/163374

この時点で3万人の倍以上が確定してしまったのですが、先述したとおり、この数には桜田門駅での下車者が含まれていませんし、記事にもあるようにバス利用者の数も含みません。大規模デモということで地方からバスをチャーターしてきた人もいたようですが、その数も含まれていないのです。




なお、主催者発表の「12万人」というのは配っていたビラの数を参考にしているようなのですが、この日デモに行った人全員がそれを貰ったワケではないようなので、実際には12万人を超えていた可能性すらあるのです。そう、「10万人デモ」は実現していたと考えるのが論理的なのです。


3、そもそも野田聖子が勝っても現状が変化する見込みは小さい
それからもしも...の話ですが、あのまま総裁選をやったとして、そして更に野田聖子さんが勝ったとすればどのような変化が起きていたのでしょうか?野田さんは「党内に多様な意見があることを示す」ために出馬したといいますが、じゃあ野田さんは参院の村上誠一郎さんのように安保法制に反対しているのかといえば勿論そんなことはありませんし、TPPに関しても派遣法に関しても何か自分の意見を述べているでもありませんでした。(まぁTPPに関しては2011年時点では反対派ではあったようですが...。)

安倍首相が無投票再選…野田氏の出馬潰した自民の末期症状(日刊ゲンダイ)
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/163602

野田さんの立候補が決まるとなぜかSEALDsの一部ほか安保反対派からも歓迎の声が上がったりしましたが、実際はそういうことなので歓迎なんてできないのです。「安倍じゃなきゃ何でもいい」ということなのでしょうが、ゴミからゴミに変えたところで何も良くはなりません。つまるところ、倒閣&政権交代しか今の暴政を止める手立てはないのです。では次の政権を担うべきは誰か、或いはどの政党か...。僕としてはやはり生活の党が中心となって1つの勢力をつくって、代表(つまりは次期総理)には森ゆうこさんとか山本太郎さんを置くのが今のところベストだと思うんですけどね。

もちろんその過程で民主や維新からは離反者が出るでしょう。でもそれでいいんです。結果としてそれで政界再編が進めば、こんないいことはないのですから。だから岡田さんや松野さん、そして志位さんには今年の4月の記事でも言ったように「一切を捨つるの覚悟」を持って野党連合を進めていって貰いたいのです。有権者は見てますよ、今こそ決断のときです。そんなところですが、本日はこれにて失礼したいと思います,ジベリってことで。

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