2010年5月13日木曜日

そろそろあの話をしようか...

ちょっと前に日本の法人税について「ちょっとしたカラクリがある」と語ってたんですが、今日はようやくその話をしようと思います。(でも,それだけじゃサミシイ感じなんで、おまけに北欧の税制に関する話しも少し...。)


1、法人税
まず,こちらのデータをご覧ください。


<法人税の国際比較>

・40%台

日本/40・69%
アメリカ/40・75%

・30%台

フランス/33・3%

・20%台

ドイツ/29・83%
イギリス,スウェーデン/28%
フィンランド/26%
中国25%
韓国24・2%  (データは赤旗&JERTOより...)


このように、日本の法人税が高い,というコトに関しては事実には違いないのです。しか~し!これで納得してはいけません。まず第一に、実効税率というのは理論上の税率に過ぎないのです。日本では大企業が各種の優遇税制を受けており、実際の税負担率はずっと低くなっているんですね,ハイ。たとえば研究開発減税では、研究費の10%前後の減税を受けられ、その上限は法人税の2~3割,研究開発費の大きい自動車・電機・製薬などの大企業では、実際の税負担率は30%前後にまで下がってしまう場合が少なくありません。
更に言うと、海外には社会保障拠出金なるものが存在しているのです。これがスウェーデンでは32.5%,そしてフィンランドでは17.5%。要するに、北欧諸国の企業は日本と同等以上の負担を負っているのであります。その他ドイツ,フランス,などにもこのような制度があります。無論、日本の企業とてその国ではこれを払っているワケです。要するに、日本の企業負担というものは実質,ヨーロッパと比べると、大したことないんです。法人税を下げる際には、是非,日本でも企業に社会保障費用を負担して貰いましょうね。

2、そもそも北欧って...
北欧の高福祉を支えているのは、言うまでもなく高課税です。そう言うと、マスコミ経団連は、すぐに「消費税を上げろ」と騒ぎ出します。たしかにスウェーデンは25%,フィンランドでは22%の消費税があり、これは我が国の2倍以上であります。しかしながら、食品についてはそれぞれ12%,17%と、ちょっと低めになっているんですね。因みに、こうした一種の選択的な消費税システムは、イギリスなどでも見られます。(データ:財務省)

とはいえ、消費税は税収全体のせいぜい3分の1程度で、全体の約5割を占める北欧の高福祉を支える主たるものは所得や利益に対する税(所得税,法人税など)なのです。例えば所得税の最高税率はスウェーデンでは62%,フィンランドでは52.5%ってな具合で、一方の日本は40%なのです。そこを議論しないで、「法人税下げろ!」という財界の意見は、鬼畜の所業以外のの何者でもありませんし、その要求に応えようとする政治家は、下衆の極みと呼ぶに相応しいと云えましょう。


・おわりに
久々のまともな政治記事,お楽しみ頂けましたでしょうか?
経済絡みの話は、正直,個人的にちょっと得意とは言い難いところもあるのですが、まぁ,その分、分り易いものになっているのでは?と思います。(←と,自己弁護w) 

次回は、普天間-日米安保-憲法9条の3つを主題にして、を語っちゃおうと思います。9条改正を支持する異色の左派政党たる国際党の色の見せ所となると思います。

 読まねぇなんてどうかしてるぜ!

ってなノリで書きますのでお楽しみに(笑)
ブラマヨ&ハマカーン大好きな作者がお送りしましたが今日はこれにて。ジベリ! 
~参考資料~

・北欧諸国の社会保障を支えるのは消費税か?
http://waveofsound.air-nifty.com/blog/2009/01/post-6bbf.html

・北欧の社会保障政策の特徴
http://www.kaigo-web.info/kouza/hokuou/no3/index.html

・しんぶん赤旗
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2010-01-13/20100113faq12_01_0.html

0 件のコメント: