・アルバムと、初回特典のステッカーなど
そんなワケで、どうしても感慨深く、フツーのスタンスで聴くことが出来ないアルバムなんですが、これを聴いて確信しました。志村さんはやっぱり自殺なんてしてない,と。死因が「不明」って公表されてたから、巷では自殺説を囁く人も多かったんです。でも違いますよ,絶対。だって「絶望」の欠片も見当たらないんですから。多分,まだ歌いたかった歌とかたくさんあるんだろうな...,と思うと、ファンの一人として本当に無念です。神様に「志村さんを返せ!」と、ムダだと知っていても言いたくなってしまいます。
1.MUSIC
曲の雰囲気はFAB FOX収録の「ベースボールは終わらない」とかに近い感じです。歌詞の内容は「水飴と綿飴」みたいな‘淡い色合いのラブソング’って感じで、聴いてて暖かくなる楽曲なのに流れてくる涙は何?なんでこんなに寂しい気持ちになるの...。志村さん,実は生きてるんじゃないの?っていうか,そうあってほしいと改めて思ってしまいます。
2.夜明けのBEAT
7/16(金)スタートのドラマ,「モテキ」(テレビ東京系で24:12~)の主題歌として使用されている曲。「銀河」とか「TAIFU」とか「ダンス2000」に近い系統の、ノリノリで聴いててじっとしていられなくなっちゃうような一曲になってます。こういういい意味での変態チックなサウンドを作り出せる人がもう居ないのはホントに残念ですわ...。僕としてはイチオシの曲なんで、是非,聴いてみて下さい。(あと,PVも作ってる模様です^^)
3.Bye Bye
PUFFYに提供していた楽曲をセルフカバーした作品。曲調は明るいんですが、歌詞の内容は去ってゆく恋人について歌ったモノ。‘君の選んだ人は とても優しい人なんだろな 遠くに行っても そう どうか元気で♪’という下りは、7ヶ月前に失恋してるんでよく分ります。ああいう時って、もう,そう願うことしか出来ないんですよね。多分,志村さんにもそういうことがあったんでしょう。
4.Hello
track2と同じくノリノリで踊りたくなっちゃう曲。きっとライブで映える曲でしょう。それと‘言うのは簡単な事 するのは難しい事’という下りは、全くその通りだな...と。
5.君は僕じゃないのに
ズルい...これを卑怯と呼ばず何というのか?冒頭のピアノから、もう泣かせにかかってるじゃないか。こんないい曲,このアルバムに入れちゃダメだ。ただでさえ泣けるアルバムに「泣かせる曲」を入れるのは卑怯だ!サビの‘ああ君は僕じゃないのに ああ僕は君じゃないのに 求めてしまう気持ちは わがままと言うのでしょうか♪?’ってのが、必要以上に意味深に感じなくも無いですが、個人的にこのアルバムで一番好きな曲です。
6.wedding song
曲調は「Bitthday」に近い感じです。志村さんが結婚した友人に向けて作った曲なのだと思います。‘5年後 10年後 60年後 変わらない笑顔で寄り添う二人を想像して 嬉しいのです’という下りがなんとも言えないほのぼのした雰囲気を与えてくれます。親友が結婚した時,そう思ってあげたいなと思う今日この頃ですw
7.会いに
作詞は志村さん&山内さんで、ヴォーカルも山内さんが担当しています。ちょっとこれまでのフジファブリックに無いタイプの曲なんで、これからの方向性を示したものなのかな?とか思ったりして...。爽快感のある明るい曲です。でも,作詞はどこまでが志村さんでどこまでが山内さんなのか?その辺はちょっと分からなかったり^^;
8.パンチドランカー
「モノノケハカランダ」に通じるところのある疾走感溢れるロックナンバー。ステージの上の志村さんは本当にカッコ良かった。あの学園祭ライブきっかけで好きになったのに、その年の暮れに死んじゃうなんてさ...,あんまりだよ。もっと見たかったし、もっと新曲も聴きたかったんだぞ(涙)
9.Mirror
ん?インド!?いやいや...。なんだこのポワポワした音w
どことなしピンクフロイドの「太陽賛歌」あたりに近い楽曲ですわ。個人的には好きだよ,こんな曲も。フジファブリックには引き出しがたくさんあるんだな,と思わせる一曲でした。この曲もヴォーカルは山内さんです。そして,この曲の歌詞カードありえへんwww(まぁ,タイトルが‘鏡’だもんね。)
10.眠れぬ夜
眠れないのは僕らの方だよ...。ただ悲しくて仕方がない。フジファブリック往年の名曲,「茜色の夕日」にどことなく雰囲気が似ている曲。‘意味はなくとも 君の声を聞きたくなる’っていう下りが、皮肉にもファンの志村さんへの気持ちとリンクして一層,胸に響くモノがあります。
やっぱり,もう志村さんが居ないというのが何よりも寂しい。これからフジファブリックを好きになる人がもっともっと増えただろうに...と思うと、なんともやるせない気持ちになります。このアルバム,これからフジファブリックを聴きたいという人には、あまりお薦めするものではないですが、上で述べてきたような背景を無くしても、このアルバムは傑作です。そして改めて志村さんの御冥福をお祈りしたところで、今日は終わりにしたいと思います。
では失礼します,ジベリ!