・原発作業ロボットの開発を怠った日本
ではその3つとは何かと言うと、第一には自らの過去の失策をナカッタコトにしたいという思惑です。こちらのツイートがそれを端的に示しているのですが、成程のちに「不安院」という不名誉な称号を得ることになった原子力安全保安院が設置されたのは小泉政権下の2001年。原発ロボットの開発が僅か1年で打ち切られたのも2003年、つまり小泉政権での話。同様に国内唯一の原発耐震テストができる施設である多度津工学試験所(香川県)を「コンピューターによるシュミレーションだけでいい」との理由で柴田碧さんという東大名誉教授(当時)、や学生時代に原子力について研究していた共産党の吉井英勝さんらの反対意見を押し切って廃止に踏み切り、同施設を建物敷地諸共売却したのも2003年、つまり小泉政権の時だったのです。
・原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書(提出者:吉井英勝)
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a163072.htm
しかし定期検査の間隔を広げた...と言うのに関しては、僕の調べる限りでは小泉さんではなく麻生さんが首相だったときのようであり、勿論一概に小泉のみが悪いということでもないのですが、そうした過去の失策に注目が集まるのを打ち消す狙いが先日の脱原発発言の背景にはあるんじゃないかな?と僕は思います。
続いて2つ目の思惑。それは何かと言うと、言うまでも無く脱原発世論の取り込みです。信憑性が極めて疑わしいものの、安倍政権への支持率は依然として高く、政権は安定状態にあるとも言えるのですが一方で脱原発は殆ど国民の総意でもあり、そこにミスマッチが生じているのも事実です。山本太郎さんの当選はそれを如実に示している事象の一つと言えるでしょう。だからこそ、そうした世論を取り込んで自民党の活力を高めようという狙いが小泉さんにはあるんだと思います。思えば日本が公害列島と化した70年代、各地で革新自治体が生まれる中、公害対策基本法を制定し、脱・公害の世論を一定味方に付けたのは自民党。同じようなことを今回もやろうということでしょう。
ただこの場合の問題点と言うのは、その自浄作用が非常に疑わしいということ。つまるところ、自民党と癒着しきっている官僚構造や原子力ムラにメスが行き届くことなく、全てがあやふやにされてしまいかねないという懸念が非常に強いということなのです。小沢さんや亀井さんの「脱原発」発言の中にはかつての政策への反省や謝罪の意が含有されていましたが、少なくとも今回の発言を見る限りでは小泉さんにそれはない模様。それなくして「脱原発」と自民党に言われても、清水健太郎や田代まさしがヘラヘラしながら「もうクスリなんてしないよー」と言ってるくらい信用し難いというものです。
・それにしてもこのオヤジ、ノリノリである
そして3つ目。それは何かと言うと、息子である小泉進次郎に「追い風」を作ること。
TPPに関しても同じことが言えます。未だに多くの慎重派を党内に残したまま交渉を進めているのですが、届くのは外交上敗北とも言うべきニュースのみ。不満は募っている一方でしょう。オリンピック決定で浮かれている安倍首相ですが、以外に崩壊の日は遠くないのかもしれません。他にも書きたいことは色々あるのですが、今日はこれから観月祭を見るために上賀茂神社に行く予定なのでこの辺でとりあえず失礼致します,ジベリ!
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