・今密かに注目を集めつつある養源院
世間は連休明けで今日から仕事...だったと思うのですが、僕はと言えば今日はお休みで、まぁ天気も良かったので折角ということで出掛けていたのでありました。で、行ってきたのが七条にある養源院という浄土真宗は遣迎院(けんごんいん)派の寺院。(※建立当初は天台宗)
・伏見城を移築して造られたという本堂
もともとは新しくなった京都国立博物館の常設展示場(知新館)に行く予定だったのですが、祝日月曜の翌日ということで休みだったので、「それじゃあ...」ということで以前から気になっていたここに行ったのでした。ここはそもそも淀殿(茶々)が父である浅井長政と祖父の久政の21回忌の供養のためにと秀吉に願い出て建立されるに至った寺院であり、養源院という名前自体が実は浅井長政の院号から取られたものなのです。
その後、江戸時代に入り元和5年(1619年)に火災で焼失したことから秀忠の時代に再建。その際に当時既に廃城と化していた伏見城の殿舎が本堂として移築されることとなりました。ここにはいわゆる「血天井」なるものがあります。1600年の8月末から9月にかけて行われた伏見城の戦い。関ヶ原の前哨戦の1つであるこの戦いで孤軍奮闘したのが徳川家康きっての忠臣として知られる鳥居元忠でした。ちなみにこの時の兵力差は篭城する鳥居側が1800に対し、宇喜多秀家率いる討伐軍は40000とも言われていますので、勝敗は誰の目から見ても明らかでした。当然のように伏見城は陥落しましたが、この兵力差で10日以上持ち堪えたことは逆に賞賛すべきことでしょう。総大将の鳥居元忠は討ち死にし、最後まで降伏を拒んだ家臣たちは城内で集団自決という壮絶な最期を迎えることとなります。家康が京都に舞い戻り、兵士たちの弔いをすることができたのは関ヶ原の合戦が終わったあとのことでしたので、残暑の中、半月近くこの現場は放置されたことになります。そうなんです、「血天井」というのはその血痕が残る伏見城の廊下を移築したものなのです。で、実際に血痕は400年以上が経過した今でも人型や手形がはっきりと分かるほど鮮明に残っています。(※決して怖いところではないのですが、間違っても遊び半分で肝試しに行ったりしてはいけませんよ。)
また、余談ですがこのとき篭城軍の援軍に駆けつけていたのが、その後関ヶ原で歴史に残る撤退戦を繰り広げた島津義弘・豊久の軍勢なのですが、ちょっとした行き違いから鳥居元忠にその情報が入っておらず、決死の覚悟で篭城していた鳥居元忠はこれを受け入れず、このことが島津の西軍入りのきっかけとなったと言われています。(そしてそれはある意味、300年後の倒幕に繋がっていくことのきっかけとも言えるのですから皮肉なものです...。)ちなみに鳥居元忠のお墓はどこにあるかというと、なんとつい先日の記事で登場した知恩寺なんですね。(←僕もさっきまで知らなかったんですけどねw)
それから、ここのもう1つの名物が、俵屋宗達によって作られた襖なのです。俵屋宗達は、いわゆる琳派に属する芸術家の代表の1人に数えられる人物なのですが、来年は琳派の創始と捉えられる本阿弥光悦の鷹峯拝領から400年の節目の年ということで、現在密かに注目を集めつつあるんですよ。(ちなみに光悦に鷹峯を与えたのが徳川家康なんですね。)ここには俵屋宗達作の襖が3点あるのですが、そのうちの1点にはなんとガラス戸すら付けられておらず、本当に間近に作品を見ることができるようになっているのです。(お寺の人曰く、「いつまで出来るかわからない」そうなので、少しでも間近に名作を見たい人は、一刻も早く行くべきだと思います。)あ、それから地味に僕も知らなかったことなんですけど、麒麟ってあれオスが麒でメスが麟なんですってね。いや、ここに丁度俵屋宗達作の麒麟の絵が書かれた襖があるんですけど、その解説の時に言ってたんですよ。(同様に鳳凰もオスが鳳でメスが凰なんだそうな...)ちなみにキリンビールのロゴになっているのはオスのほうなので、正しくは麒ビールなんですなw
・木々も色付く季節
あと、まぁ京都の寺院は大抵がそうなのですが、ここも例外ではなく自然に溢れています。まだ紅葉にはやや時期尚早ですが、色づき始めた木々の色もまた美しいもので、ついつい立ち止まってしまいました。(あと見落としたのか、はたまた公開されていなかったのかはわかりませんが、境内には小堀遠州作の庭園もあるのだとか...)
・ヒトカラとか久々に来たw
その後、七条界隈を散策しつつ京都駅まで向かい、本当はどこかでお昼を食べるつもりだったのですが、どうもそこまでお腹が空いていなかったのと、久々にヒトカラに行きたいと思い出したのとで結局進々堂でパンを買ってからジャンカラに行くことに...。
・僕がヒトカラに行くとこうなる
そこから2時間ほどカラオケを楽しんできたのですが、久々に行くとヒトカラも結構楽しいものですね。(まぁ4月には半日近くやってましたがw)来週はまた例の彼女がこっちに来ることになっているので、そのときはまたカラオケに行くと思うんですけど、まぁたまにはこういうのもいいでしょうってことですね、ハイ。
・外国人観光客から圧倒的な人気を誇る伏見稲荷大社
それから帰り道、久々に伏見稲荷大社に立ち寄ってきました。近所ということもあり、一時は頻繁に参拝してたんですけど、エッフェルのカフェがなくなってからはこっちに来ることも激減しててしばらく行ってなかったですからね...。
・千本鳥居
また稲荷山の頂上にも久方ぶりに行きたい気持ちもあるのですが、まぁなかなかそんなテンションになることもないですし、何より時間がりませんからね。とりあえず今日はまた「おもかる石」のある序盤中の序盤みたいなところまでで引き返し、帰路で研究室に立ち寄ったりしながら帰ってきました。
・冬の大三角形(多分)
それにしても新しいカメラの性能というか画質の良さには驚嘆します。なんかもう肉眼で見るよりキレイなんじゃないかみたいなときすらありますからね...。月が綺麗に撮れるのもそうですけど、星ですら撮れるんですもの。なんだかまた写真撮るのが一層楽しくなりそうです。明日はまたバイトですので、本日はこれにて失礼します,ジベリ!
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