1、今求められる社会保障の形
いま必要なことは何につけ「安心」を実現することです。老後の生活に安心が生まれれば裕福な高齢者は勿論、老後を不安視している40~50代の現役世代がお金を使えることになります。保護者が経済的にも精神的にも安心して保育所に子どもを任せられるようになったら気兼ねなく共働きが出来るようになり、そうなると所得税も増えるでしょうし家計も多少楽になるでしょうから、やっぱり内需も拡大します。それから今回の改革案では触れられてもいないのですが、雇用対策も重要な社会保障なのです。(実は宮本太郎さんらの作った素案の段階では就労支援や積極的労働市場政策も、改革の一項目として考えられていたのです。しかしそれは財務省により突っぱねられることになり、そして今回の一体改革からは完全にハブられる形となり今に至るのだとか...。)若年層を中心とした就労支援は元より、持続可能な形の職業訓練システムの整備,そして労働環境の改善も求められます。働き手が増えればそれだけ税収も内需も増えるのであり、やはり国庫は豊かになります。社会保障は未来への投資、それを忘れてはいけません。
2、「身を削った」という大ウソ
そもそも財政に本当に無駄はなくなったのでしょうか?事業仕分けで大して出費を削減できなかったことを理由に「僕らも身を削った」と嘯く政治家や官僚もいますがどうでしょう。米軍への思いやり予算は削りましたか?100兆円とも言われる米国債は多少でも売却しましたか?韓国に何兆円貸し出したのですか?東電にいくら使うつもりですか...あれ?今挙げたものだけでもかなりの出費ですよね。これを削ろうという努力をどうしてしないんですか?財務省は一体どこのウォール街の連中の言いなりになってるんでしょうね、前にも言ったかもしれませんけど...。そういえば昔、「嘘をつくなら出来るだけ大きな嘘をつけ!」って言った独裁者の参謀が居ましたね。誰とは言いませんけどw
3、むしろ減税
今回の一体改革が実際には増税の口実として社会保障改革を持ってきただけのものであるということはこれまで説明してきた通りなのですが、そもそも今増税すればどうなるかということをもう一度指摘しておきたいのです。今年2月に出した志士会の活動方針でも指摘したように、このままもし消費税の増税に踏み込んだとすれば、昨今のデフレが更に加速することになります。高齢者への手当ても希薄になりかねない一体改革を実施すればそれは殊更です。だいたい社会保障のための財源は言うまでもなく「税収」からきてるのです。我々の財布の中身なんです。内需が冷え込めばその税収は一層少なくなるのであり、そうした点を考えると増税で社会保障を賄おうという発想自体に実は無理があるということが分かります。(三橋貴明さんあたりも同じようなことを言っていたような気がしますけど...。)
つまりいま必要なのは増税ではなくむしろ減税なんです。そうしてデフレ脱却を図ることこそが財政にも社会にも持続可能的な政策となり得るのです。そして世界の流れもそうなりつつあります。フランスでもギリシャでも、緊縮財政路線を掲げる政党は次々に敗北しています。尤も日本はEUやアメリカほど国家財政が危険な状態ではない(←この点お忘れなくw)のですが、そもそも緊縮路線で不景気を脱した国は未だ無いのです。要するにムリなことをしようとしているのが今の政権なのです。ならば誰に期待するか?もちろん小沢一郎さんでしょう。あの人のモットーである「自立と共生」はまさにこれからの日本に必要なテーマですし、ここに呼応して我らが亀井先生も動いてくれることと思いますから、そうなれば政界再編によって民主党内のゴミ(野田、前原、菅、枝野、岡田etc...)も一掃できますし、自民党内の積極財政派との合従連衡も期待できます。それが今期待できる最も理想的にして現実的な未来予想図です。...と、明るい未来を示したところでこの連載を終わりにしたいと思います最後まで読んでもらってありがとうございました。今日はこれにて失礼します,ジベリ!
ー参考文献一覧―
・「世界」(2012年3月号)・日本の保育・子育てをよくするためのアピール
http://no-shinsystem-hoikuappeal.com/index.html
・社会保障・税一体改革、「大きな嘘」許さない(しんぶん赤旗HP)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-12-03/2011120301_05_1.html
・主張:「一体改革」論戦 暮らし破壊とは折り合えない(しんぶん赤旗HP)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-05-24/2012052401_05_1.html
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