ここ1週間ほど、ネット界隈ではこの事件の話題で持ちっきりです。電通は以前にも社員が過労死してますし、会社の成り立ちを考慮すればここまでブラックな会社も珍しいんじゃないかと思うほどなのですが、まぁそれは一旦置いておきます。
一時そういう状態だったから分かるけど、何かこう不意に吸い込まれるような瞬間てあるんだよな。有り体に言えばそこまで追い詰められてると。そもそも死んでるか生きてるか自分でもよく分からん状況だったろうし... https://t.co/fkCkqJEwNL— Senichi@祭りの準備 (@t_senichi) 2016年10月9日
僕はこの事件についてTwitterで主に2つの観点からいくつかのツイートを投稿しました。まぁ個々のものはタイムラインを振り返ってもらえればいいと思うのですが、大きく分けると種類は2つ。1つはかつて心神喪失とも言えるくらいに追い詰められていた自分と犠牲者の心情を照らし合わせたもの(上記ツイート参照)で、もう1つはこの事件を通して国の社会構造にメスを入れようという試みのもの。当然ながら僕としては後者の方に注目が集まることを期待していたのですが、まぁ結果だけ言うと前者の方に大きな注目が集まったようです。まぁ共感して貰えるのは嬉しいんですが、これが半ば「あるあるネタ」のようになってしまっている現状は嘆かわしいことこの上ありませんし、危惧すべき自体なのは言うまでもありません。
長時間残業を誇り「俺の方がツラい!」とみんなが自慢すると、最終的には世界で一番ツラい1人を除いて全部滅亡する。本当に不毛。— どーも僕です。(どもぼく) (@domoboku) 2016年10月11日
そーゆー「俺もツラいんだから頑張れ理論」が、あなた自身のツラい環境を作ってるのに気付いて欲しい。https://t.co/eEz81oSCfL
で、まぁ僕が深く考察したいのは「後者」の部分なんですよね。日本企業のあり方がここに来てもう一度問われているのは間違いないでしょうし、そもそも今回の惨事はこの国の社会構造のおかしさを端的に示した1つの事象に過ぎないのではないのかと。
・白井さん、よくぞ言ってくれた!
まぁ考えることは皆同じのようで、それぞれが各々の見解を述べています。個人的にやっぱりこの人は流石だなと思ったのは白井聡さん。食い逃げに定評のある某私立大の教授さんを完全論破した上で電通を「ブラック企業どころかブラックホール」と揶揄した上で更に「社畜」という言葉が市民権を得ている現状を嘆いています。気が付けば恥ずかし気もなく多くの人が口にするようになった社畜という言葉。でもよく考えたらこれってもはや意志を持った個々の人格すら否定するものですからね。まぁ就活の段階からそういう個々の意志を持たない人を採用している帰結でもあるのですが、嘆かわしいことに変わりはありませんし、そういう人たちがイノベーションとやらを起こせるはずもないだろうなというのが個人的な思い出もあります。
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要するに過労死と就活の問題って実は根を同じくするものなんですよ。前に企業が求めているのはグーミンだなんてことを言いましたけど、要するにグーミン≒社畜ってことですからね。個々の意志を持たない人を選りすぐって採用し、そして入社後はただでさえ僅少な個々の意思を更に殺していく...と。そして死ぬまで酷使。そういうテイタラクなんですよ。それにしてもあれですよね。東大まで出て入ってきた有望な若者をかくも簡単に殺してしまうなんて・・・結局この国って神風特攻隊の頃と変わりないんじゃないですかね?
要するにあれなんですよ。上層部が無能なのを責任転嫁してるんですって。この構図ってね、敗戦間際の薩長政府と同じなんですよ。いわゆる白紙領収書の問題でも分かるとおり、自分に甘く下々に厳しいっていうところも変わりなし。戦中でも敵前逃亡は死罪モノなのに司令官のランナウェイは無罪放免。そういう構図から変わってないんですよ。お偉いさんたちが自分の無能を下々に責任転嫁する。どこかで見た構造だと思ったら敗戦間際の薩長政府かw https://t.co/xCMpqTvZ43— Senichi@祭りの準備 (@t_senichi) 2016年10月9日
30年間働いた経験から助言すれば、本当は「疲れた」と思った時点で手遅れなの。まともな判断が出来なくなっているし、回復にも時間がかかる。だから「疲れた」と思う前に無理にでも休む。そう簡単にはいかないだろうけど、それを頭に入れておくだけでも違う。疲れなければ逃げることも出来るからね。— 井野朋也(新宿ベルク店長) (@Bergzatsuyoten) 2016年10月8日
やっぱしこんな政府(くに)のために、或いはそんなアホな会社のために死ぬなんてやっぱりバカげてますよ。だからもしホントに追い詰められたときは、逃げることも1つの選択肢に入れていいと思うんですよ。死んだらそこで終了ですからね。志を成し遂げるための一時撤退と考えればいいじゃないですか。
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丁度それを実践していたのが我らが桂小太郎の元ネタである桂小五郎(もとい木戸孝允)です。彼は「逃げの小五郎」と称されるほど幕末期、逃げ回っていた人でした。しかしそれは革命を成し遂げるためでした。死んでしまったらそれは叶わぬ夢となる。だから臆病者と言われようともそれを厭わず生き延びることを優先したのです。ついでに言っておくと決して桂小五郎は弱かった訳ではありません。剣の腕は達人級だと言われています。逃げるが勝ち、そういう戦いもあるということを彼は知っていたのです。そしてそれ以上に、何が自分にとって一番大切かを理解していたのです。
夜はいつか終わります。夜明け前が一番暗いとも言いますしね。繰り返すようですが、とかく今を耐えるのです。生き延びさえすればきっと夜明けが拝めます。僕も「夜明け」に向けて戦い続けますので...。夜明け、みんなで笑いましょう。酒を飲んで歌を歌うのもいいでしょう。勝機は十分にありますし、風向きは明らかに変わっています。永続敗戦を終わらせ、その先の時代へと向かおうではありませんか。そんなところでありますが、本日はこれにて失礼します。ジベリ!
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