2014年8月15日金曜日

沖縄論①:プロローグ

敗戦記念日第二弾の記事は、前々から言っていた沖縄論の第一回となります。そもそも僕はこの連載をやろうと思ったのはだいたい今からちょうど1年前。沖縄の問題を沖縄中心に見つめ直すことが今一度必要なんじゃないかという問題意識の下に構想を進めました。

この連載を読んで貰うにあたって言っておきたいのは、まず第一にこれが現在進行形の問題であるということ、そして二つ目には、問題の当事者はあくまで沖縄に住む人々だということ、そして第三には沖縄にとってそもそも日本(本土)は加害者に他ならないということ。これらを踏まえた上で、この連載を読んで頂きたいのです。


1、沖縄と中国
最初に皆さんに一つ質問を投げかけます。次のうち、歴史上1度も沖縄を侵略(※軍事を伴うものに限定)していない国はどこでしょう。

A、日本
B、アメリカ
C、中国

結論から言うと正解は中国なのです。後々詳しく書きますが、アメリカはペリー来航の時点で既に沖縄で狼藉を働いていますし、日本は江戸時代の薩摩藩(鹿児島)による軍事的侵略から明治初期の琉球処分を挙げるまでもなく侵略行為を繰り返しています。では中国はどうでしょう?たしかに「朝貢」という形で中国の服属国という形式を取っていたことはありますが、朝貢貿易というのは双方に利益のあるいわゆるウィン・ウィンの形の制度(?)であり、加えて言えば別段主権に大きな制約を加えられるようなものではありません。琉球は中世から近世まで、この中国との関係をベースとして一大貿易国として独自の発展を遂げていきます。

つまり何が言いたいかというと、沖縄にとって中国という国への歴史的評価はそう低くはないということです。成程尖閣諸島の問題はありますが、逆に言えばそれだけのことであり、また至極極端なことを言えば、現状人も住んでいない辺境の島のことよりも、自分の住む町に基地を作られ我が物顔で街を闊歩されることの方が余程目に余る問題というものでしょう。だから何だと言われればそれまでですが、そもそも論としてそこを認識しておく必要があると考えたので、ちょっとこんな話をさせて貰いました。(だいたい中国の軍部の暴走、もとい江沢民派の暗躍の裏にはアメリカの手引きがることもお忘れなく...。)


2、実は問題だらけの沖縄
沖縄といえば皆さんは何を思い浮かべるでしょう。料理や泡盛を思い浮かべる人もいるでしょうし、綺麗な海をはじめとする豊かな自然を思い浮かべる人も居るでしょう。しかしながら、実際の沖縄というのは多くの問題を抱えているところでもあるのです。基地負担のこともそうですが、その他にも高い失業率(現在7~9%)や低賃金など労働面でも多くの問題を抱えていますし、また長寿のイメージが強いですが、男性の平均寿命に関して言えば47都道府県中30位とあまり芳しくありません。この背景に何があるかと言うと実は自殺率の高さなのであり、とどのつまり景気の悪さが背景にはあると言えるのですが、それは雇用を生み出さない基地への依存にも直結する問題なのです。

・首里城にて(2011年3月来訪時の撮影)

後々の記事でまた詳しく書きますが、そもそも沖縄は殊貿易方面では高いポテンシャルを持つところだったのです。そうした「強み」を活かせるようになれば沖縄にとっては元より、日本にとってもプラスになるのは間違いないことなのですが、果たしてそれが実現される日はいつなのか。少なくとも自民党政権が続く限りは無理なのだと思うのですが、まずは沖縄県知事選で非自民の候補を勝たせることから全ては始まるというものでしょう。今回は本当に大筋というかさわりの部分だけになってしまったのですが詳しい話はおいおい今後していくとして、今日のところはこれにて失礼したいと思います,ジベリ!

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