2016年7月14日木曜日

ウイスキーは樽が命と心得たり

・久々の来訪^^

・魅惑のウイスキー工場

・工場全景

今日はおよそ1年半振りにサントリー山崎蒸溜所に行ってきました。といっても今回は見学ツアーには参加せずだったのですが....。まぁそれでも結構楽しい場所なんですよね。一応こっちにも予約は要るのですが、特に人数制限みたいなのは無い様子なので気軽に行けると思います。

・なかなか凝った作りの資料館

無料ゾーンはサントリーウイスキーの歴史を紹介する資料館のようなものとミュージアムショップ、そして有料のテイスティングカウンターの計3箇所。以前に紹介した工場見学は要予約(2か月前から予約可。かなり人気なので予約を取るのは一苦労w)で1000円にて。まぁでもウイスキーの試飲とかマドラーのプレゼントとかあるのでこの価格はかなりお得です^^

・JR山崎駅前には趣ある郵便局も。

あ、ちなみに山崎蒸溜所までのアクセスですが、最寄駅はJRの山崎駅。そこから西国街道沿いに10分少々歩いた場所に蒸留所はあります。阪急の大山崎駅から行くルートもありますが、まぁこちらの方はそれにプラス5分くらい見ておいたほうがいいと思います。そのくらいの距離感だと思ってもらえれば間違いありません。

・街道沿いには昔ながらのお店も点在

ちなみに西国街道というのは京都の東寺口から九州へと至る江戸時代の主要な幹線道路の1つであり、それゆえ道沿いには歴史ある建物や史跡も多く見受けられます。今回は蒸留所を出たあとそこを通って水無瀬まで行ったのですが、なかなかに歴史の香りのする場所でしたよ。(まぁスコールは想定外でしたがw)

・長い歴史を持つ離宮八幡宮

あとJR山崎駅の程近くには離宮八幡宮という神社があります。(離宮というのは、もともとここに嵯峨天皇が造営した河陽(かや)離宮があったこと起因するものなのだとか。)ここは石清水八幡宮の元社とされる格式ある神社なのですが、ここって実は伏見と深い関わりのある場所なんですよね。この地の人の中に油絞りの道具を発明した人がいたそうで、それ以降製油が1つの地場産業のようになっていくのですね。



その後、朝廷より「油祖」の名を賜り、産業は更に発展。精油産業に加えて油売りという職業も確立していくこととなります。油売りとして各地に出向いた商人たちですが、彼らの中の誰かが伏見の西岸寺に立ち寄り願掛けとしてお地蔵さんに油を掛けたのだとか。

・油掛地蔵で有名な伏見の西岸寺(3月13日来訪時)

すると瞬く間に商売は成功。以来、そこのお地蔵さんに油を掛けて祈願するとその願いが叶う...という図式が出来上がり、まぁそれが今も残る油掛け地蔵ということになるんですね。ちなみに大山崎から伏見は徒歩だと10キロくらいの距離。ただ昔は大山崎から八幡を結ぶ舟運ルートもあったようなので感覚的にはもう少し近い距離だったのかもしれません。

・見ているだけで楽しいウイスキーボトル

まぁ今日では油産業はメッキリで、代わりに栄えているのがウイスキー造り。日本のウイスキー造りの歴史は100年にも満たない程でまだまだ浅いですが、それでもジャパニスキーは今や世界のそれと肩を並べるほどに。いやはやこの国はやっぱり凄いんですよ・・・



昨今のウイスキーブームの火付け役は言うまでもなく某朝ドラ。あれはニッカウイスキーの創業者である竹鶴政孝さんを主人公とする話でしたが、ドラマでもあったように元々竹鶴さんもサントリー(当時の呼び名は寿屋)の一員だったんですよね。鳥井信次郎さんは竹鶴さんにとって師匠のような存在。この2人がジャパニスキー黎明期を牽引したのです。

・ウイスキー造りは芸術である。

まぁでも酒造りっていうのはやっぱり芸術なんですよ。それも神様が身近にいるような神秘的な芸術です。とりわけウイスキーというのはブレンダーという自分の感覚だけを武器にウイスキーを作り上げる神業を持つ職人によって成り立っているといっても過言ではないものですからね。ちなみに響という銘柄のウイスキーのブレンドを担当していた稲富孝一さんはブラームスの楽曲をイメージしながらブレンドをしていたのだとか。

箱付/サントリー 響 30年 700ml《帝国酒販》
価格:252000円(税込、送料無料)


なんか壮大な話ですよね。でもこういうエピソードを踏まえた上で嗜むと、また違った面白さや味が感じられるのかもしれません。お酒というのは飲むものであり、嗜むものなんですよね。そういうことを改めて感じました。



一通り見終わったあとはミュージアムショップへ。ここを目当てに遠方から来ているなんて人も珍しくないみたいです。まぁここ限定のウイスキーとか魅力的な商品がいっぱいですからね。僕は前回来訪時に古くなったウイスキーの樽を再利用して作ったシャープペンシルを買いましたが、重量感と木の温かみがある一本で結構重宝しているんですよ。

・樽材でできたベンチ(JR山崎駅にて)

他にも樽材を使ったグッズは沢山あるらしく、何でも家具まで作っているのだとか。写真のように山崎駅には樽材で作られたベンチがあったりするんですが、こうしたものはどこで買えるのかというと大阪駅の近くにあるサントリーウイスキーハウスというところに取り揃えてあるそうです。今の家にはちょっと置けないのですが、まぁ新居に移る際は検討したいところですね。



その後はいよいよ待兼山のテイスティングカウンターへ。ここではサントリーの醸造するウイスキーは勿論のこと、スコッチやカナディアンなど世界のウイスキーをも堪能できるのです。(まぁあくまで味見程度の意味合いなので食べ物なんかは置いてませんけど....。)今回注文したのは購入して帰った山崎のシングルモルトとニューポットと呼ばれる樽で寝かせる前のものの2つを注文。ニューポットは醸造したての原酒のようなものなのでアルコール度数が50度と高いのが特色の1つ。んで味はお世辞にも美味しいとは言い難いものw



樽って大事なんですね。ちなみにウイスキーは寝かせる樽の種類によって風味が変わると言われています。実際にカウンターにも樽ごとに分類したものもあるので、そういうのを飲んで違いを知るのも面白いかもしれませんね。

・山崎の大カーブは絶好の撮り鉄スポット

かくして山崎蒸溜所を堪能してきたワケですが、その後は西国街道を歩いて水無瀬を目指したのでありました。あ、ちなみに山崎蒸溜所前には鉄ヲタ屈指の撮影スポットである山崎の大カーブがありますよ。実際今日もその筋の方と思しき方々がいらっしゃいましたw まぁ夢中になるのは分かりますけどくれぐれも怪我をなさったりすることのないように...。(電車の妨げになるなんて以ての外ですよ。それは鉄ヲタと呼ぶには相応しくありません。)ともあれウイスキー編はこれにてオシマイ。続きは次の記事で書きますね~。

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