2015年12月19日土曜日

Amazing Grace

・これが京セラの本社

今日は仕事帰りに京セラ本社のライトアップを見てきました。ここは仕事場の目と鼻の先で、ビルのライトアップは前から気になってはいたんですよね。(パルスプラザの隣にある高層ビルです。京都にはこんな規模の高層ビルはこれくらいしかないので遠目でもかなり目立ちますw)

・絶賛ライトアップ中

土曜の夜ということで、家族連れで来ている人も多く居て、子どもの姿もチラホラ。もちろんカップルも何組か居ましたよ。場所的にだいたいその後行く場所は察しがつくのですが、まぁいいじゃないですかということでw

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ちなみに今日のタイトルはこの季節に聴くことも多いあの曲から。クリスマスの曲の1つみたいに思われているこの歌、実はもともとは賛美歌なんですね。しかもその作られた経緯というのがなかなか曰く付きなのです。この曲を作ったのはイギリスの牧師であるジョン・ニュートン。彼が牧師になったのは30歳のときなのですが、ではそれまでこの人は何をしていたのかというと、商人として奴隷貿易に携わっていたのです。

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スピルバーグ監督の映画、「アミスタッド」にも出てくるように、黒人奴隷の扱いというのは本当に酷いものでした。父を継ぐ形で商人になったニュートンも奴隷に対して同じような扱いをしていたのですが22歳のときに船が嵐に遭い九死に一生を得たことから改心しはじめることとなり、その後牧師になる1つの布石となったといいます。他にも彼は何曲かの賛美歌を作っているのですが、Amazing Graceの内省的な歌詞はまさに奴隷貿易に携わったことの懺悔だったのですね。



なぜこの曲の話題を出すのかというと、何もクリスマスシーズンだからよく聴くというだけの理由ではありません。今関テレで丁度「白い巨塔」(フジテレビ、2003年版)の再放送をやっているからなんです。ドラマ放送当時、僕はまだ中学生だったのですが、当時から僕は財前五郎という人が悪い人に思えませんでした。そして改めてこのドラマを観て思ったのは、これは‘財前五郎の悲劇’なのだということです。おそらく山崎豊子さんもそれを書きたかったのだと思います。つまり特異な組織構造の大学病院の権力闘争に巻き込まれ、自身も暗黒面に染まっていかざるをえなくなる...というストーリーなのです。ドラマの製作陣がこの曲を主題歌にしたのはおそらく財前五郎の‘懺悔’の代弁なのだと思うのですが、他に懺悔室に行かなきゃならんヤツがあのドラマには幾らでも出てきますからねw



ちなみに財前五郎のモデルとなった人物とされるのは大阪大学の神前(こうさき)五郎という人物。(なんと今年の3月までご存命だったそうな...)ただ当人はどちらかというと里見先生のような研究者気質の人であり、名前以外にほぼ共通点はないといっても過言ではない様子。ではあの大学はどこがモデルで財前のモデルは誰なのかというと、一説には浪速大は千葉大学で、財前は中山恒明という人物ではないかと言われているそうな。



原作者の山崎豊子さんは一体どこで情報を仕入れてきたんだというくらい考証が行き届いた小説を書く人で、そのストーリーに惹きつけられる人も少なくはなかったと思います。どこぞの百田某なんていう作家とは格が違うのですよ。そして原作がしっかりしているから映像化しても映えるのです。同じく唐沢さんが主役を務めた「不毛地帯」も面白かったですよね。僕はあまりテレビは観ないのですが、ああいう骨太のドラマはついつい観てしまいます。(月9は...今何がやっているのかすらも知りませんw)



山崎さんが亡くなったのは2年前。そして今年は野坂昭如さんと水木しげるさんが立て続けに亡くなりました。なんだか昭和が一層と遠くなっていく気がしますが、一方政治の世界に目を向ければ、時計を戦前へと巻き戻そうとしているような景色が広がっています。有り体に言えば、今のこの国は分水嶺に差し掛かっているのでしょう。このまま時計の針を巻き戻す道を選ぶのか、それとも別の「未来」へと針を進めるのか。志士会は後者のために全力を尽くしていく次第であります。

・本日のベストショット

あ、京セラのライトアップは25日迄の模様。城南宮の目と鼻の先なので、もし近くに来ることがあれば立ち寄ってみてください。市バスで来るとちょっと本数が少ない上にアクセスが悪いのが難点なのですが、REX(京都らくなんエクスプレス)というバスなら料金は少し高いものの本数は多めのようなので、バスで行かれる方は要チェックです。まぁ近鉄の竹田駅から歩いても10分くらいのものなんで、ついでに散歩を楽しむのもいいと思いますよ。(ちょっと歩けばラーメン横綱とかもあるし...)

・無料の駐輪所もあります

あと自転車で来るっていう人にはこういうのもあるみたいです。どうやらパルスプラザや京セラとは関係なしに京都市がやっているもののようですが、ちょっとこの辺はまた詳しく調べてみたいと思います。(京都の自転車での回遊性ってちょっと自分の中で気になるテーマの1つなんですよね^^)そんなところですが、本日はこれにて失礼致します,ジベリ!

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