2007年11月10日土曜日

オスマン帝国の秘宝

       <写真・トルコにちなんだ品々>
    〔左から〕トルコグラス、布製ブックホルダー、トルコ銘菓ロクム
    (レゴの海賊3人組と宝箱は雰囲気で、特に深い意味は無い。)


先日、京都歴史文化博物館で開催されている「トプカプ宮殿の至宝展」に行ってきました。

僕は本当にオスマン帝国(っていうかトルコ)が大好きなんで、今回の展示はとても楽しかったです。トプカプ宮殿とは、4世紀に渡ってスルタンの居住地となっていた場所で、トルコ革命後の共和国発足後は、博物館として使われているんですね。ちなみに有名なハレムも、ここにあったようです。

ところで、何かイスラーム教って誤解されがちですけど、本来は寛容で合理的な宗教なんですよ。確かに現代では考えられないようなところもありますが、あれはイスラームが成立した環境を考慮すれば、分からない話でもないんですよ。(例・禁酒→砂漠での過度の飲酒は自殺に等しい行為である。そのため、禁酒ではなく、「酒に飲まれてはいけない」との解釈をする人もいる。)オスマン帝国にも、そういう傾向はかなり引き継がれていました。(一方で、長らくの間、王が即位すると係争者である親族の多くが処刑されるという野蛮な習慣もあったが...。) 

だからこそ、さまざまな知識が集積し、また商業も栄えたというわけです。その富が、イスタンブールの町並みや、スルタンの所蔵していた財宝に表れているのです。金や銀、ダイヤモンドの散りばめられた武具や家具、衣類など。(チェスもあった。)青磁などの高価な中国の陶器なども。僕の勝手な解釈かもしれませんが、その豪華さには西洋やロシアなどの王室の財宝にある「いやらしさ」や「憎たらしさ」がほとんど見られないんです。どこか‘品’があるんですね。不思議なものです。

しかし京都に来てからというもの、こういう貴重な展示がたくさん見られるのが嬉しいですね。いやホント・・・。

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