2007年11月15日木曜日

宗教と聖地と人と・・・



今日は、大学でやってた「パレスチナ・イスラエル・日本-宗教者対話を通して考える<宗教と平和>」という一風変わったシンポジウムに行ってみました。

パレスチナ問題を4つの宗教(ユダヤ教・キリスト教・イスラーム教そして仏教)に絡めて考えていこうという主題なのですが、本当に有意義なものでした。そもそも世界三大一神教と仏教の関係者(それも第一線の)が話し合うという設定が凄い。「こんな対話が実現するのか?」と、ノッケから驚きましたね。誰も「対立」したいとは思ってないんです。それを一番強く感じました。僕にとってさらに衝撃だったのは、イスラームの中にも、ちゃんと仏教を宗教としてみてくれている人もいたということです。よく考えたら、他宗教に対して寛容なのがイスラーム本来の姿ですよね?

ところで、なんでパレスチナ問題が起こってるか知ってます?誰であろうイギリスのせいなんですよ。(インドの分裂も、コイツのせい)第一次大戦時に、イギリスは勝つためにとんでもないことをしてしまったのです。いわゆる三重外交ですよ。まず兵力を得るためにアラブ人に対して、中東への独立国家建国の約束を交わします。(フサイン-マクマホン協定)次に中近東の領土配分を英・露・仏・伊の4国間で取り決めます。(サイクス-ピコ協定)もうすでに被ってるのにそれでは事足りず、ロスチャイルド家から軍資金を得るためにユダヤ人の国家を中東(シオンの丘)に作るという条約(バルフォア宣言)を結びます。(ちなみに、これらの推進したのが、後に首相となるチャーチル。)サイクス-ピコ協定はその後、ソ連のウラジーミル=レーニンによる告発によって消滅しましたが、(してなかったらどうなったのやら...。)

結局アラブ人とユダヤ人はお互いが共に聖地と崇める地で争うことになります。両者の間には現在でも厚く巨大な壁があります。前にも書いたのですが、一度出来てしまった壁ってなかなか壊せないモノです。

しかし、壊そうと努力している人たちは、たくさんいます。いや、実はそんな人の方が多いんです。武力に訴えてテロを繰り返している人たちは、それに比べればほんの僅かなんです。じゃあ壁を壊すには・・・?やっぱり「話し合い」です。理解しあおうと努力することです。(これも前言ったな。)しかし、今日のシンポジウムは、そんなことを再確認できるものでした。そして平和構築を真剣に考えている人がいるということが嬉しかったです。あと、初めて「同時通訳」(パネラーの殆どが英語を使用)というものを体験しました。(あれ、やってる人凄い・・・。)


写真解説/ライトアップされた大宮の学舎<ちなみに文化財らしい。>
この横側にある校舎でシンポジウムがあった。(なんと3時間!)

http://jp.youtube.com/watch?v=Enwnt7-j90k
(↑Pink Floyd - The Great Gig in the Sky /ライヴ版・1988年
/この曲は「宗教」をテーマにしているらしい。)

じゃあ今日はこれにてっ、ジベリ!

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